ヤマコウバシの名前の由来は、『山香ばしい』です。
枝葉を折ったり葉を揉むと、高級爪楊枝の原料になるクロモジと同じように、ほのかな良い香りがします。
一番の特徴は、枯葉をつけたまま越冬すること。
落葉樹ですが、冬も枯れたまま葉が枝に残るので、寂しい印象になりません。
枯葉の状態が気にならなければ、目隠しになる落葉樹として利用することも可能。葉は春先に落葉して新芽に変わります。
冬でも葉が『落ちない』にかけて、合格祈願のお守りにも使用されています。
葉はかさかさとした感じで少し硬めです。
緑の葉も綺麗ですが、秋に鮮やかな黄色~オレンジ色に紅葉する姿が特に美しい樹木です。
雌雄異株なのに日本には雄株がなく、雌株だけで結実します。
花も実も地味であまり目立ちませんが、
春先に黄色い小花が咲き、秋に風情のある黒い実がつきます。
特に病害虫の心配もないように思います。自然樹形を整えるくらいの剪定をします。
(クスノキ科クロモジ属 落葉中低木)